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セブン「明細に50万円請求」でオーナーが提訴、仕入れの不透明さに不信募る
2019年08月02日 10時11分

コンビニ大手の「セブン-イレブン・ジャパン」本部がベンダー(業者)に支払っている商品の仕入れ代金などについて、記録開示を求めたところ、数十万円を請求されたのは不当だとして、加盟店オーナーが8月1日、東京地裁に提訴した。無償での開示を求めている。

セブンは2万店以上あり、ベンダーに対して強い価格交渉力があると考えられる。しかし、商品の仕入れ値(原価)が量販店などでの「売価」を上回ることがあり、一部オーナーたちが「ピンハネ」があるのではないかと不信感を表明していた。

不信感の背景には、開示に消極的ともいえるセブンの姿勢がある。過去には裁判にもなり、最高裁が2008年7月に開示すべきと判示もしている。

しかし、開示の具体的内容について審理をつくすとして行われた差戻審では、開示費用は「加盟店持ち」とされた。その結果、オーナーが開示を求めても、高額な費用を請求され、事実上開示が制限されているという。

コンビニ大手の「セブン-イレブン・ジャパン」本部がベンダー(業者)に支払っている商品の仕入れ代金などについて、記録開示を求めたところ、数十万円を請求されたのは不当だとして、加盟店オーナーが8月1日、東京地裁に提訴した。無償での開示を求めている。

セブンは2万店以上あり、ベンダーに対して強い価格交渉力があると考えられる。しかし、商品の仕入れ値(原価)が量販店などでの「売価」を上回ることがあり、一部オーナーたちが「ピンハネ」があるのではないかと不信感を表明していた。

不信感の背景には、開示に消極的ともいえるセブンの姿勢がある。過去には裁判にもなり、最高裁が2008年7月に開示すべきと判示もしている。

しかし、開示の具体的内容について審理をつくすとして行われた差戻審では、開示費用は「加盟店持ち」とされた。その結果、オーナーが開示を求めても、高額な費用を請求され、事実上開示が制限されているという。

●仕入れの不透明さ

今回提訴したのは、群馬県のセブンオーナー永尾潤さん。

訴状によると、求めているのは、酒やたばこのベンダーに対して、セブン本部が支払っている代金や、リベート(割戻し金)などの記録開示。150万円の損害賠償も請求している。

過去に永尾さんが開示を求めたところ、2017年8月には50万円超、2019年6月には20万円超の見積書が届いたという。最高裁の判示を没却するものだとして、無償あるいは、1枚10円での開示を求めている。

セブンでは、加盟店が日々の売上を全額本部に送金している。決済は本部が代行するという仕組みだ。そのため、仕入れは加盟店オーナーがベンダーに発注する一方、支払いはセブン本部が行なっている。

しかし、セブンが実際にいくら払っているかやリベートがいくらあるかなど、ベンダーとの取り引きの詳細は明らかでないという。

たとえば、加盟店にも「仕入値引高」という名目でリベートの還元はあるが、分配の仕組みは分からないといい、永尾さんはこうした不透明さに不満を感じている。

●セブン「ピンハネはない」と明確に否定

一方、セブン側は「ピンハネ」疑惑について、「ございませんとしか言いようがありません」と明確に否定した。

仮にそうだとしても、疑念が広がるのは開示に制限がかかっているからだ。なぜ、数十万円の費用がかかるのか。その理由について、セブンは次のように回答した。

「多くの情報は、すでに会計帳票に明記しています。それ以上の細かい部分については、その趣旨からして、第三者性がなければ納得していただけないと考えています。外部に委託すると、どうしてもそのくらいの費用になってしまうのです」

仕入れ原価が量販店より高くなることがあるという点についても、「原価には本部側の諸経費も含まれています」という。詳しくは明かさなかったが、各店舗への配送コストなどのことだとみられる。

また、仮に量販店の売価より高い商品があったとしても、安さが重視される量販店では、消費期限が迫っているものを安く仕入れるなどの事情も影響しているのではないか、とのことだった。

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