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本庄保険金殺人事件「八木死刑囚」の再審認められず 「直ちに特別抗告する」と弁護団
2015年07月31日 13時39分

埼玉県本庄市の保険金殺人事件で死刑が確定した八木茂死刑囚(65)が「裁判のやり直し」を求めている再審請求の即時抗告審で、東京高裁(村瀬均裁判長)は7月31日、再審開始を認めない決定をした。弁護側は東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「直ちに特別抗告する」と表明した。

八木死刑囚は確定判決で、当時45歳の男性に猛毒のトリカブトを混ぜたパンを食べさせるなどして殺害した後、死体を川に流したと認定されていた。

ところが昨年、東京高裁が行った鑑定で、鑑定人の大学教授が男性の臓器を調べた結果、男性の死因は「溺死だ」と認定された。そのため弁護側は、東京高裁が行った鑑定結果などを根拠に、男性は「溺死」だったと指摘し、再審を請求していた。

しかし、村瀬裁判長は「臓器が汚染されていた可能性が払拭できない」として、鑑定結果に依拠することはできないと判断。「再審を開始すべき明白な証拠とは言えない」として、再審開始を認めなかった。

埼玉県本庄市の保険金殺人事件で死刑が確定した八木茂死刑囚(65)が「裁判のやり直し」を求めている再審請求の即時抗告審で、東京高裁(村瀬均裁判長)は7月31日、再審開始を認めない決定をした。弁護側は東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「直ちに特別抗告する」と表明した。

八木死刑囚は確定判決で、当時45歳の男性に猛毒のトリカブトを混ぜたパンを食べさせるなどして殺害した後、死体を川に流したと認定されていた。

ところが昨年、東京高裁が行った鑑定で、鑑定人の大学教授が男性の臓器を調べた結果、男性の死因は「溺死だ」と認定された。そのため弁護側は、東京高裁が行った鑑定結果などを根拠に、男性は「溺死」だったと指摘し、再審を請求していた。

しかし、村瀬裁判長は「臓器が汚染されていた可能性が払拭できない」として、鑑定結果に依拠することはできないと判断。「再審を開始すべき明白な証拠とは言えない」として、再審開始を認めなかった。

●「鑑定内容に疑問があるなら直接話を聞くべき」

決定後の記者会見で、弁護団の趙誠峰弁護士は「専門家の意見に対し、素人目線の疑問を並べることで、鑑定の信用性を排除したのは問題だ」と指摘。川目武彦弁護士は「もし鑑定内容に疑問があるなら、鑑定人を呼んで直接話を聞くべきではないか」と主張した。

弁護団はこの日、東京高裁が再審開始を認めた場合に備えて、裁判所前で掲げる旗を持参していた。松山馨弁護団長は「再審開始という旗を用意していたが、使うことはできなかった。これから直ちに特別抗告の準備に取りかかる」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

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