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朝日新聞・渡辺新社長「誤報を前提とした対策が必要」具体的な防止策はこれから
2014年12月06日 09時50分

朝日新聞社は12月5日、誤報問題で引責辞任した木村伊量社長の後任として、渡辺雅隆取締役を新社長とする人事を決めた。渡辺社長は同日夕、大阪市内で記者会見を開き、「これまでの手法や意識を根本的に見直す改革が不可欠」「根底から作りかえる」と改革方針を表明した。しかし具体的な誤報防止対策については、「誤報が起きる前提で対策を取る必要がある」と述べるにとどまった。

朝日新聞社は12月5日、誤報問題で引責辞任した木村伊量社長の後任として、渡辺雅隆取締役を新社長とする人事を決めた。渡辺社長は同日夕、大阪市内で記者会見を開き、「これまでの手法や意識を根本的に見直す改革が不可欠」「根底から作りかえる」と改革方針を表明した。しかし具体的な誤報防止対策については、「誤報が起きる前提で対策を取る必要がある」と述べるにとどまった。

●「どれだけ気をつけても、誤報の可能性はある」

朝日新聞に対しては、慰安婦報道の誤報で謝罪が遅れたことや、福島第一原発の「吉田調書」報道の取消しなどがきっかけで強い批判が起きており、誤報対策が新社長の大きな課題になっている。

渡辺社長は「吉田調書」報道について、「紙面制作の過程で社内からいくつも疑問が出ていたのに、修正されなかった問題が指摘された」と振り返り、今後の誤報防止の方針として、社内の情報共有や誤りを事前にチェックする体制を強化することや、社外の視点を活用することなどを挙げた。

会見に参加した記者からは、「誤報を防ぐための手法」についての質問が出た。しかし渡辺社長は「どれだけ気をつけていても、誤報が起きる可能性がある。間違う可能性があるということを前提として、対策をとらなければいけない」と述べるにとどまり、より具体的なプランに言及することはなかった。

●ネット活用の具体的な形は「見えていない」

また、渡辺社長は、改革方針の一つとして、言論の「広場」機能の強化をあげ、「双方向性を強く意識して、読者と議論を深めていく」と説明した。その点について、「双方向ということで、インターネットを積極的に活用していく考えはあるか?」という質問も投げかけられた。

それに対して、渡辺社長は「どういう形がいいのか、いま見えているわけではない」としつつ、「(ウェブサイトである)朝日新聞デジタルの機能や新聞の投稿欄をうまく活用しながら、双方向的な仕組みを考えていきたい」と語った。

(弁護士ドットコムニュース)

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