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武庫川女子大「共学化」で波紋、中止求めるオンライン署名が2万筆集まる 「入学2カ月で共学に…」
2025年06月18日 16時06分
#武庫川女子大 #共学化 #少子化 #大学受験

武庫川女子大学(兵庫県西宮市)を運営する学校法人は6月17日、大学を共学化する方針を固めたと発表した。武庫川女子大は13学部、学生数は約9600人(2025年5月1日現在)と全国最大規模の女子大だけに、波紋が広がっている。

学校法人によると、共学化は2027年度からを予定しているという。現在、武庫川女子大で学んでいる学生が在学中に共学化することになるため、SNSでは「女子大だからこそ進学したのに」という学生や保護者らの声が上がっている。

共学化の中止を求めるオンライン署名も立ち上がり、2日間ですでに2万筆を超える署名が寄せられており、女子大の存続を求める声は根強い。

近年、全国で女子大学の共学化が進んでいるが、その背景には何があるのだろうか。

武庫川女子大学(兵庫県西宮市)を運営する学校法人は6月17日、大学を共学化する方針を固めたと発表した。武庫川女子大は13学部、学生数は約9600人(2025年5月1日現在)と全国最大規模の女子大だけに、波紋が広がっている。

学校法人によると、共学化は2027年度からを予定しているという。現在、武庫川女子大で学んでいる学生が在学中に共学化することになるため、SNSでは「女子大だからこそ進学したのに」という学生や保護者らの声が上がっている。

共学化の中止を求めるオンライン署名も立ち上がり、2日間ですでに2万筆を超える署名が寄せられており、女子大の存続を求める声は根強い。

近年、全国で女子大学の共学化が進んでいるが、その背景には何があるのだろうか。

●学校法人側は「共学化ではなく皆学化」と説明

共学化の理由について、武庫川女子大の公式サイトには、次のように説明されている。

「優れた環境、教育、学術研究を女性に限定せず、広く性別、年齢にかかわらず開くべきと考え、共学化に舵を切ることに決しました」

学校法人側は、「共学化」ではなく、大学の有する教育をすべての人に開くためとして、「皆学化」であるとしている。一方で、こうも説明している。

「女子大学である本学を選んだ在学生のみなさんは、皆学化の方針に戸惑われると思いますが、施設・設備のさらなる充実、多様な価値観が加わることによる学びの活性化など、これまで以上に充実したキャンパスライフを支援することをお約束いたします」

しかし、突然の発表に対して、SNSでは、女子大として入学した学生への配慮が欠けているのではという指摘が多くみられた。学生や保護者の間では動揺が広がっているようだ。

●「在学生の不安が高まっている」

共学化が報道された直後、大学の決定の透明性や、共学化の見直しを求めるオンライン署名が立ち上がり、2日間で2万筆を超えるなど署名は増え続けている。

オンライン署名の呼びかけ人は、次のようにうったえている。

「現1回生(2025年入学生)は『女子大学』であることを前提に進学先を選びました。再来年度から男子学生が入学することで、想定していた学生生活や環境が大きく変わります。少なくとも現1回生が卒業する2029年または2031年までは女子大として維持する移行期間を設けることも可能だったはずです」

さらに、共学に苦手意識のある学生がいることを指摘し、次のように述べている。

「たとえば、共学化後も 『女子専用スペースを設ける』などの移行措置が示されていない場合、在学生の不安はさらに高まります。共学化の方針だけでなく、在学生の安心に配慮した具体策が必要です」

署名を寄せた人には、突然の決定に不信感を抱く人も少なくない。

「私は、女子大学だからこそこの大学を選びました。 女性として自分を高められる環境がここにあると信じて、 迷いながらも、自分の未来を託す覚悟で進学を決めました。 けれど、あとから知らされた『共学化』の決定。 しかも、私たちには何の説明も、意見を伝える機会もありませんでした」(オンライン署名サイト「Change.org」より抜粋)

入学後わずか2カ月で共学になってしまったという1年生の声もあった。

●全国で減少する女子大

しかし近年、全国で女子大が共学化に踏み切ったり、検討したりする事例が後を絶たない。武庫川女子大学教育総合研究所が公表しているデータによると、女子大は1998年度に98校とピークを迎えたが、2000年前後から共学化や統廃合が進み、2024年度現在は71校となっている。

特に少子化高齢化が進む地方において、女子大の共学化は目立っている。2025年度からは清泉女学院大(長野市)が共学化し、長野県から女子大が消えた。武庫川女子大と同じく兵庫県にある園田学園女子大学も2025年度から共学化している。

背景には、少子化による受験生の減少があるとみられる一方、理工系志望の女子高生が増え、家政学部や文学部がメインの女子大よりも総合大学の人気が高まっていることもある。

また、共学化して「成功」する大学もある。武蔵野大学(東京都西東京市)は2004年に武蔵野女子大を共学化、薬学部を開設したことにより、受験者数を増やした。

一方で、女子大から共学化にする際には、在校生が影響を受けないよう、数年をかけて移行した事例もみられる。いずれにせよ、突然の共学化に対して、学校法人は在校生や保護者らに丁寧な説明が求められている。

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